川口市立アートギャラリー・アトリアは、2006年にオープンした、収蔵品を持たない美術施設です。

アトリアは、企画展やワークショップ、ものづくり体験や美術鑑賞講座などを通して、美術に出会い、考え、作品を創り、あるいは発表をするという、世代をこえさまざまなかたちで美術を体験する施設です。
また、「ものづくりのまち」川口のアート活動の拠点として、川口の職人達による作品の展示やワークショップなども行っています。

この施設は、大正14年創業以来、約80年にわたり市民に親しまれ続けてきたサッポロビール埼玉工場の跡地に設置されました。「まち歩きが楽しい新しい都市空間の実現」を開発方針として、サッポロビール株式会社から川口市が寄贈を受けたものです。

緑の木々や芝生、噴水を有する公園内に建てられたアトリアは、広く張り出したウッドデッキを持ち、集成材を利用した木構造の平屋づくり(一部2階あり)となっています。人とアートが、自然の広がりの中でふれあい、交錯しあうように設計され、サッポロビール工場の土台を支えた松杭がギャラリーの床材として再利用されています。